黒猫マスクの情け無用!!第24回中編

こんばんわ黒猫マスクです。前回はちょっとしんみりしてしまう展開になってしまった「黒猫マスクの情け無用!!」今回はちゃんと作品を振り返ります。聞くも涙、語るも涙の生き別れ~ぃ…

…なんで、そんな浪曲調なんですか?アシスタントの原田いずみです。

まぁまぁいずみちゃん、お席にどうぞ。

…どうしたんですか、気持ち悪い。というか、いつもは黒猫さんの隣に座るのに、今日は対面なんですか?

いやぁ、今日はいずみちゃんが事実上ゲストです。

ああ、そういうことですか。あまりなかった扱い…かな?

どうだろうねぇ…あまり本気で過去のオンエア振り返ったことないけど。ま、今日はインタビュー形式で作品を振り返ります。

ふぅん…面白い趣向ですね。

さて、今回はまじめに作品振り返らないとね。あらすじをざっとまとめると…

わたしが女子更衣室で千春とリンダのパンティを盗み出す菊丸くんを目撃したですけど、その深夜に今度はわたしの部屋に潜入し、寝ているわたしのパンティを脱がせようとしたんです…

(原作より)

…今の解説だけだとかなりヤバい流れだよね。ガチの夜這いじゃん。

でも昼間の件もあって警戒していたから、なんとか脱がされないよう身構えていると、菊丸くんが当初の目的を見失い、わたしの胸にローソクを立てて遊びだし、その上胸にパックを塗ってかたどりまで始めちゃって…最後は溶けたロウが…その…

(原作より)

おっぱいの先っちょに垂れてものすごい顔で絶叫しちゃったよね「あっつーい!!」って。

(原作より)

う…そ、そんな恥ずかしいカットをわざわざお見せしなくていいですぅ。で、たまたま泊りで遊びに来ていた千春とリンダが異変に気づいちゃって…仕方なく詰問したんだけど、結局菊丸くんが大した言い訳もしないまま引き上げちゃってその場は終わっちゃったんです。

ん…?

どうかしましたか?

あ、いいや、ここまでで。

え、まだあらすじは途中ですけど…

ここでいったん振り返りしようか。いくつか確認したい点があるんだ。

はぁ…

じゃあ聞くけど…いずみちゃんは、菊丸くんが潜入してくることは、ある程度見越していたんだ?

見越していたというか予感ですけど…別に見越してたわけじゃあ…

いやいやいや、ちゃんと見越してなかったらパンティ隠しておくなんて布石は打たないって。ちなみにどこに隠してたの?

う…お、おとうさんのタンス…

な、なるほど…そりゃ探せないわ(考えたな…)。千春ちゃんやリンダが泊ったのは偶然なんでしょ?

え?ええ…

ご両親は不在だったわけだし…もしもだよ、千春ちゃんたちが泊っていなくて、いずみちゃん一人で夜を明かすってなってたらどうだった?リンダっていう居候がいるけど、今回はそれは考慮しないで…考えても見てよ、年頃の女の子が一人で過ごすところに菊丸くんが潜入してくるんだよ。そんな状態で狸寝入りとはいえ、ランジェリー姿で寝ていて挑発するなんて危険だと思わなかったの?

(ぎくっ…)そ、そうですね、言われてみると…

もっとツッコむよ。菊丸くんは、ぬいぐるみに潜んでたから、手が塞がってやむなく口で脱がすという効率の悪いことして、それがいずみちゃんの抵抗…寝返りキックでの防衛に成功したんだけど、あれがもし素手で脱がされたらどうなってたと思う?

え…(どき)ど、どういうことですか?

元々小器用な菊丸くんだよ?それくらい容易く成し遂げたと思うけどな。

そ、そうでしょうか…

想像してみてよ。まぁ千春ちゃんとリンダは原作どおりいるってことでいいや。菊丸くんはパンティに手をかけるとベッドのスプリングに絶妙な圧力を加える。わずかに沈んだ一瞬を見計らって最初にして最大の難関であるおしりを通過し、パンティはふとももに到達。

あ…やだぁ…

今度は力よりスピードが勝負。あっというまにパンティはいずみちゃんの白い太ももをすり抜け…

(ぞくっ)…ちょ、ちょっと変な言い回ししないでぇ…

形のいい足首をスルリと抜けとおす…いずみちゃんが抵抗しようとしてもこの間わずか数秒…もし本当に寝ていたら脱がされたということにすら気付かなかったかもしれない。

や、やぁ…ん…で、でも菊丸くんならやりかねないかもですぅ…

菊丸くんは脱げたてホカホカのパンティを手に入れる…いずみちゃんの温もりはもちろん、その体臭もたっぷり…

ちょっ!!黒猫さん、いい加減に…

パンティを失ったいずみちゃんは、女の子の大切な部分…が丸見え…ふと菊丸くんが部屋を見渡すと、いずみちゃんのローソクコレクションを発見。菊丸くんはその神秘的な小さな炎でいずみちゃんのそこを照らす…

ああ…

異変に気づきながらもいずみちゃんは、恐怖と緊張と恥ずかしさから身動きがとれない。菊丸くんが照らしたいずみちゃんの部位は、キラキラと奇妙な反射を見せ、そんないずみちゃんの性癖をそのままに表す…

わ、わたしそこまでされたら黙っていません!!例え間に合わなくてもパンティを脱がされた時点で起き上って取り返します!!

そう来ると思ったよ…でもねぇ…菊丸くんは悪びれることもなくこう言うんだ。「しーっ…いずみちゃん、騒いだらダメ。千春ちゃんたちが起きちゃうよ?」

そ、そんなの、ずるぅい!!

菊丸くんは続けるよ。「大丈夫、静かにしてたら千春ちゃんたちに気づかれないように終わらせるから…」

(ごくっ)…で?

え?終わりだよ。

ちょ、ちょっとぉ!!なんですか、その生殺しはぁ!!

何を期待してたの?

べ、別に…

じゃあ一言だけ付け加えようか?「明け方…菊丸くんはいずみちゃんのパンティと大切なものを奪って去っていきました。菊丸くんが転校したと知ったのは、その後登校してからでした」

な、何を奪っていったのよぉ!?黒猫さんのエッチ!!

こーゆーカット挟むだけでかなり印象変わるよね~


(イメージ)

こらこらこらぁ!!一晩共にしちゃったみたいに思えちゃうでしょ!?

…ん~でもさ、いずみちゃん、案外こーゆー展開期待してたんじゃないの?

ななななな…なんでですか!?

だって…さっき言ってたじゃない。原作で千春ちゃんたちが気づいた時、「仕方なく詰問した」って…

え!?あ、あれはいわゆる言葉のアヤというやつで…

ふ~ん。

な、なんですか、その下衆い眼差しはぁ!!

顔真っ赤にしてモジモジしちゃって…いずみちゃんってやっぱり面白いなぁって思ってね…ま、これ以上やったらいずみちゃん泣いちゃうだろうから、インタビューはここでおしまい。

え、まだ続くんですか?

うん、あ、そうそう、連絡事項だけど次回はお休みします。でもオンエアは通常どおりね。

え?

MCは後で臨時で来てもらいます。

臨時MC?ああ、千春かリンダか…
そんなところ。まぁよろしくね。

黒猫マスク
正体不明の覆面女子プロレスラー。本文で触れていますが、次回はオンエアはしますが、黒猫マスク自身はお休みです。代理MCは決まってますが、それはソノ時までのお楽しみで…(引っ張るほどのもんじゃないんだけど)。

原田いずみ
現役女子高生の17歳。このエピソードの面白いのはいずみの根底にある自爆体質。場合によっては菊丸を上回るドジっ娘ぶり。自縄自縛に陥るところを黒猫にチクチクといびらせました。
公式データ
第55話 最後のパンティー
単行本収録
講談社版 第9巻第3話
フランス書院版 なし
英知出版版 第2集(キャッチ編)第24話
本ブログ紹介 こちら
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黒猫マスクの情け無用!!第24回

はい、こんばんわ黒猫マスクです。「黒猫マスクの情け無用!!」始まりましけれども…

どうしたんですか?黒猫さん、アシスタントの原田いずみです。

…どうしたってどういうこと?

あ~なんというか、妙にしめやかというか…うまく言えないけど、ちょっとだけ厳かというか…

ん~普通にしてたけど分かっちゃうもんだねぇ…実は今回最終回なんです。

ええっ!?この「情け無用!!」がぁ!?

違う違う、今回は「最後のパンティー」つまり「ハートキャッチいずみちゃん」原作の最終回ってことです。

なんだぁ…てっきりこのお仕事が終わっちゃうのかと思いましたよ。まだ半分くらいしか紹介してないし、まだまだ続くんなら
安心しました。

良くないよ。連載が終わったせいで、どれほど街の男性読者を落ち込ませたか…

ま、まぁ「ハートキャッチいずみちゃん」は月マガ掲載だったですけど、そのあと遠山先生は週マガに移って「胸キュン刑事」を始めてますよね。まぁ盛大に討ち死にしちゃったんだけど。

こらこら、そんなこと言わない。

月刊から週刊に移ったこともあり、なんというか画風の変化が急速でしたよね。

まぁそれはあるかな。

ヒロインのくるみさんだって初期のころこそわたしたちと同じ雰囲気の丸みのあるキャラクターだったけど、後半であっという間に…えーと…あ~スレンダァになってますよね。

随分言葉選んでるね。その変な間とアクセントがかえってトゲトゲしいけど。

それに現実世界での環境の問題もあったと思います。

環境?いわゆる「有害コミック騒動」時と「いずみちゃん」の連載が終わったのが重なるってこと?

はい、時期的なものもそうだと思うし、加えて土壌そのものが相性悪かったと思うんです。なんというか…

ふむ?

これは持論なんですけど…遠山先生の基本路線、つまり少年誌における「お色気コメディ」とか「お色気サスペンス」って「お色気○○」って週刊誌には向かないと思うんです。

というと?

ちゃんと調べたわけじゃないけど、週刊誌のほうが売れてるし、その分耳目を集めやすいってのはあったと思うんです。

まぁそうだろうね、何となくだけどメジャーのは週刊、ちょっと一歩下がったのが月刊ってイメージがあるかな。もちろん一概にそうとは言えないけど。つまりそれで世間…というより思春期の少年の最大の敵「母親」の目に留まる確率があがり、実際見つかって叩かれた、また叩かれやすい環境に陥ったってこと?

そうですね。「まー菊ちゃんたらこんないかがわしいの読んで!?あらやだ」って感じ?

…な、なんでそこで「菊ちゃん」なんだよ。だいたいそんな呼ばれ方はしてない…(ぶつぶつ)

とにかく、こうして発行部数による発見率上昇の問題もありますけど、別の問題もあります。

別の問題?

単純に考えて週刊誌は月4冊、月刊誌は当然月1冊が思春期の男の子の部屋に置かれるわけです。

まぁそりゃそうだ。

母親が部屋に掃除に来て拾い上げて「ハートキャッチ」にせよ、「胸キュン」にせよ目に留まる確率は冊数レベルでだと…

あ、そうか見つかる確率は跳ね上がるってことかぁ…いいところに目を着けたね。なるほど…

ふふ~ん、面白い考察でしょ。

いやぁ~でもさ、まず有害コミック騒動とは時期が偶然重なっただけだってあったよ。Wikiソースだけど。

え…?そ、そうなんですか?

それにさぁ、騒動で叩かれた作品は、上村純子先生の「ルナ先生」シリーズが筆頭格だったじゃない。あれ月刊誌掲載だよ。

ぐっ…

男の子の部屋における週刊と月刊の残留率はいい着眼点だったと思うけどね…真相はわからないけど、遠山先生が週刊へ移籍したのと、有害コミック騒動は偶然同時期だった。ただ「いずみちゃん」はその煽りを喰らって増刷できないまま世間から置いていかれた…そんなところじゃないかなぁ…

でもでも…それだって根拠はないじゃないですか。

そんな必死にならんでも…根拠ねぇ…傍証なら…なくもないよ。

?

有害コミック騒動時に、敵方のリストに遠山先生の作品ってリストアップされてないんだ。あまり対象の作品として語られることもない。筆頭格は先述の上村先生や遊人先生の作品だったけど、遠山先生の名前ってほとんど見ないんだよね。

あ…そういえばそうかも…

ま、すべて憶測の域を出ないから何とも言えないけどね。おや、これだけで結構時間すぎちゃった。肝心の作品紹介全くしてないね。

このノリで作品紹介もしづらいし…次回にしましょうか?

そうだね、ま、たまにはこんなのもいいよね。しかし本当に珍しい展開だね。

やっぱり最終回ってのが大きいですかね。

そうかもね。

…(しんみり)

…(しんみり)

黒猫マスク
正体不明の覆面女子プロレスラー。珍しくこんな展開になってしまったのは、本文にもあるように最終回ゆえか…と思わせて時代背景の考察書いてるうちに長文になってしまったので、次回に繰り越したというのが真相。
でも最終回だからこそ触れられるテーマでもあるし、まぁいいか。

原田いずみ
現役女子高生の17歳。「情け無用!!」は別に最終回ではないのに妙にしんみりしてしまうちょっと複雑な心持ち。
「月刊、週刊の差による発見率の高さ」は思い付きで黒猫が語る設定で書いてるうち、「あ『ルナ先生』月刊誌じゃん」と気づいたのであえなく撃沈してしまったが、いずみが論破されて涙目になるのが面白いからまぁいいか、とそのままいずみの唱える説に置き換えて流用した。
公式データ
第55話 最後のパンティー
単行本収録
講談社版 第9巻第3話
フランス書院版 なし
英知出版版 第2集(キャッチ編)第24話
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