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ハートキャッチいずみちゃんファンブログ

名作「ハートキャッチいずみちゃん」を中心とした遠山光先生の作品を扱うブログです。

胸キュン刑事第30回(第53、54、55話)

消えた白神!?
不死身の男シラカミ!
終わりなき戦い!

圧倒的な威圧感でくるみに迫る白神道馬
くるみは咄嗟に手近にあった鉄パイプを掴み、側頭部を強打する。
だが流血しながらも白神はひるまない(すげぇ)。「まだ殺さない」と言いつつくるみの首を締め、意識を奪う。
え~?
あんた初登場時に犬に「喉笛を噛み切れ」って号令してたじゃん。殺す気まんまんだったくせに。まぁいいけど。
失神したくるみが目覚めると、格子付きの窓から朝日が注いでいる。どうやら別の部屋に閉じ込められたらしい。
当然ながら扉には鍵がかけられ、逃げ出せない。部屋にはガラクタが散乱していて、とりあえずくるみはボロ布を身に纏う。
コントの原始人のような格好ではあるが、当座の寒さはこれでしのげる。
なぜ殺さなかったのか疑問に思いつつくるみは見取り図を発見した。
なんとそれは音羽署のものだった。改めて部屋を見回すと落ちているガラクタ部品を抜かれた時計をはじめ、工具や配線コードの切れ端などがあることから、ここで爆弾を作っていたことが容易に想像できた。
何とか音羽署に危険を知らせようとするくるみだったが、密室からの脱出は不可能と思われた。
絶望しかけた時に、伊庭がくれたイヤリングを思い出す。
よく調べてみると、小さなドライバードリルとナイフが仕込まれていた。
だが、それらは当然武器としては小さすぎて使えない。
その頃、大輔はくるみが白神と戦っていることを丸山課長から聞き出していた。
慌ててその場所に駆けつけようとするが、重傷を負った身では如何ともしがたい。
見方を変えれば、くるみは大輔には何も言わず、課長にはある程度成り行きを報告していたということになるが…
信頼関係の差だろうか?
夜…白神が倉庫に戻ってきた。
そして、くるみがいつの間にか部屋から脱出していたのを見つける。
くるみは鉄パイプを構えて、爆弾の解除方法を聞きだそうとしているが、部屋から脱出できたなら、倉庫からも逃げればよかったのに…と思うのは大人気ないんだろうか?
せめて応援位は手配できただろうに。ま、音羽署の連中が1000人いたところで、大して役には立たない気もするけど。
白神はグルカナイフを取り出し、くるみに投げつける。
紙一重でこれをかわし、くるみは小部屋に逃げこんだ。当然白神も後を追う。
ドアノブに白神が手をかけると、くるみがしかけた電流トラップが作動。
苦悶の表情を浮かべながらも白神はドアごと叩き壊し、強引に中に入り込む。化け物である。
さらに歩を進めると今度は糸を張ったトラップに足をかける白神。
それを合図に天井が崩れ落ちてきた。
…って、どんなトラップだ。
小さなドライバーとナイフ、多少白神が残した工具だけでこれだけの罠をしかけたくるみ。
大したもんである。刑事より解体屋の方が職業適性ある気がする。
だが白神は崩れた天井の瓦礫から、何事もなかったように立ち上がる。
そのころ大輔は丸山課長らとともに埠頭に駆けつけていた。
大輔の病室のゴミ箱に白神からの脅迫状をくるみが捨ててってたらしい。しかもそのまま。
人に知らせるなって書いてあるのに…
くるみは慌てて逃げ出し、倉庫の一角に逃げ込む。
これを追う白神は、なんと嗅覚でくるみを探し当てる。
だが白神の接近をくるみもまた待ち望んでいた。
ギリギリまで引き付けたくるみは、隠し持っていたコードを通電させる。
すると、白熱電球が灯る。
電球には予め穴を開け、可燃性の液体を流し込んでいたため、それが発火。
電球を破裂させ、火の雨となって白神に降り注ぐ。
さすがの白神もこれには不意をつかれ、火だるまになるが、彼は防火性のコートを纏っていたため、脱ぎ捨てることで易々と危地を脱してしまった。
遊びは終わりだとくるみに迫る白神。
切り札を失いくるみもついに観念するが、そこに銃弾が白神をかすめる。
驚いた白神が振り返るとそこに大輔が立っていた。
大輔は白神にあるレポートを投げてよこす。
それには意外な事実が記されていた。
白神道馬の兄、白神達馬は、戦場で用いたモルヒネの影響で心臓を蝕まれていた。
薬物自殺とされた真相は薬物依存による心臓麻痺だった…と大輔は告げる。
意外な事実…のように見えるが、でもこれは変な話だ。
どうして薬の影響とはいえ、心臓麻痺という自然死をわざわざ警察が自殺に見せなければならない義理があったのか?
ナゾである。
こうなると、くるみの父に後ろ暗いことがあってもおかしくないと思わず勘繰ってしまう。
当事者が二人とも死んでるので、真相は闇の中だが。
兄がそんな死因で死ぬわけがないと受け入れられない白神は、重傷の大輔を殴り倒し、さらにグルカナイフで斬りつけ、まずは大輔を殺すと宣告した。
一方的に殴られながらも、大輔は「来るな」とくるみに叫び、なおも戦い続ける。
ついに倒れた大輔にくるみは駆け寄ると意識朦朧としながらも大輔はくるみに耳打ちする。
言葉が途切れた直後、白神は攻撃対象をくるみに切り替えグルカナイフを振りかざす。
あんた、音羽署の爆発をくるみに見せたかったんじゃなかったのか。そっちはもういいのか。
その白神の背後から大輔が最後の力を振り絞り鉄パイプで殴りつけるが、それはくるみが初期にやったのと同じこと。白神には当然通じない。
だが、癇に障った白神は大輔の右手に切りつけ、ギプスごと右手首を切り落とす。
転がったギプスを「拾え」と大輔は叫ぶ。
くるみが無我夢中でそれを拾い上げ、直後に銃声が埠頭にこだまし、丸山課長たちも「銃声!?」と驚く。
いや、散々発砲しているし、天井崩落などもやらかしてるから、この銃声だけ目立つのも少し変だけど。
それはともかく、銃声はくるみが発砲したものだった。突然の銃の登場に白神は虚を突かれ、腹部に被弾していた。
倒れながら白神は大輔がギプスの先に銃を仕込んでいたと悟り、ようやく倒れた。
う~ん…ギプスの先に拳銃仕込んで、それをどうやって使うつもりだったのか。
たまたまギプスが切り離されたから良かったようなものの、固まったギプスの中から発砲するつもりだったんだろうか?
イマイチ意図がわからんが、ここは大人げないことを言わず、ただ二人の健闘をたたえるべきなんだろう。
くるみは大輔に駆け寄り、ケガの…特に切り落とされた右手首を心配する。
幸い紙一重で切り落とされたのはギプスの先端(と、拳銃)だけで、右手首はちゃんと繋がっており、くるみは安堵する。
いや、知ってただろ。切られたギプスから拳銃取り出すには手首邪魔だったはずだもん。
音羽署の爆弾は無事回収。音羽署レベルでは、回収だけして無事に処理できたかは疑わしいが、数少ないまともな人物である鑑識の七五三掛課長や科捜の伊庭の担当であったろうから、大丈夫であったろうと信じたい。
白神も重傷を負いながらも無事に逮捕。
大輔も重傷であったが、顔に切り傷を残しながらも全快した。
そして半年後、くるみと大輔は結婚式を挙げていた。
タキシードとウエディングドレスを纏った二人は、丸山課長以下捜査一課のメンバーから祝福される。
なぜか、序盤登場した母やあれだけ大勢いた兄弟は一人もいないが…
式が始まろうとした矢先、丸山課長に「銀行で人質立てこもり事件発生」の一報が届く。
空気読めよ、連絡してきたヤツ。そのためにシフト調整とかしてなかったのか。
それを聞きつけたくるみと大輔は、自分達の式を放り出し、正装のまま事件現場に駆けつけるのだった。
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【今回の犯人(いや、前回と同じだけど)】
白神道馬
【その1】
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【その2】
01-30-3 Blog
…って同じじゃん!!
【罪状】
殺人やらなんやらもういろいろ…

【レビューという名のツッコミ】
はい、これで「胸キュン刑事」もおしまい。
とーとつに登場した逆恨みブラコンコマンドー・白神に、くるみが狙われ、前代未聞の大バトルになります。
しかも本来は恨むべきは亡父なのに、何故か矛先がくるみに全開で向けられているのが…いろんな意味ですごい。
もし、くるみが刑事でなくても白神は娘に攻撃してきたんでしょうかね。
三族皆殺しみたいな…って江戸時代の人か、白神さんは。
実は、全体を見渡せば「ふつうに読める」エピソードと思ってます。
しかし…もうこうなるとミリタリーバトルであり、刑事もへったくれもありません。
胸キュンなんかただの対危険物センサーだし。
そして、読めるとはいえ、妙に「薄っぺら」な感じがするのも特徴。
軍事豆知識が次々と登場しますが、何か「週刊ミリタリー」(あんのかそんなの)とかその辺の軍事雑誌を手に無理やり詰め込んでいるような気も…
今回のレビューの一コマは、厳密には作中のものではなく、扉絵です。
どこでだったかは失念しましたが、遠山御大は最後は遠景でメインキャラクターが並んでいる構図が好きだと発言されていたと記憶していますが、管理人もこの絵は気に入ってます。敢えて大輔が背を向けているあたりとか。
そういえばいずみちゃんの最終回も、同じように遠ざかる二人を描かれていたのに、なぜか単行本では拡大されていましたね。画が妙に粗いから気になっていたんですが、どうも編集サイドの一方的な加工だったようです。
ちなみに英知出版の復刻版では御大が書かれた縮尺で再現されてます。


【総括】
お、終わった…長かった…
ハートキャッチいずみちゃんレビューは、徐々にボルテージがあがったけど、胸キュンは思った以上にキツかったです。
なんせ、あらすじ書きながら次々と矛盾点食い違いが飛び出してくるから…
別にコメディ主体ならそこまでツッコミません。でも、これはレビュー始める当初にも指摘しましたが、推理モノだったわけで…
あまりに無茶な筋書きだとどうしてもチャチャを入れたくもなります。
その辺のコツを見出してからは、楽しみながら書けはしましたが、でも絶対本来の楽しみ方ではないと思います。
さて、6巻にはあと2話読切りがありますので、それも行きがかり上レビューします。
でも両作ともコメディタッチだから、胸キュンよりは軽い物になるかな~
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胸キュン刑事第29回(第50、51、52話)

地獄の復讐者!
くるみの決心
白神道馬登場!

くるみが朝音羽署に出勤すると、いつの間にか受付にくるみ宛の手紙が置かれていたらしい。
気づけよ、誰か。というか、音羽署は24時間勤務ではないらしい。
ラブレターかと思い、暢気に封を開くと、そこには「父の罪は娘の罪、わが兄の恨み思い知るがいい」と物騒なことが書かれている。
大輔たち捜査一課のメンバーにに相談するも、イタズラだと誰も相手にしてくれない。この烏合の衆に相談すること自体間違ってる気がするが。
しかし、くるみの椅子にトラップが仕掛けられていたことが判明。気づかずに座るとバネが弾けて座椅子から串刺しになる恐ろしい代物だった。
どうやら昨夜誰かが忍び込んで仕組んだらしい。
だから、気づけよ誰か。ザル警備にもほどがある音羽署である。
しかも、それも悪質なイタズラでその場は片付けられてしまった。暢気な職場である。
場面変わって日曜日。くるみは高校時代の旧友と休日を過ごしていた。
一方ビルの上から不審な男がライフルを構え、発砲。
偶然くるみが屈んだ瞬間、友人理絵をライフルの弾が貫通。理絵は即死した。
霊安室で大輔から詳細を聞き、これまでの経緯から、理絵は身代わりになったと悟るくるみは、仇をとることを誓う。
翌日、くるみと大輔は科学捜査班の伊庭明を訪ねていた。
伊庭はライフルという凶器や椅子のトラップなどから、相手はすご腕の傭兵と推察。
誤射で他人を死なせているから、すご腕は言い過ぎな気もするが。
傭兵相手に警察は歯が立つまい、しばらくは身を潜めていろと、相当に後ろ向きな見解を示す。
伊庭は武器、格闘のエキスパートと聞いていたくるみは、何とか対抗手段はないかと食い下がるが、伊庭は自分の技量は傭兵相手には通じないと及び腰。
そこへ新たな脅迫状。くるみを臆病者呼ばわりしている。
随分偉そうな犯人ではある。
大輔はくるみと別れ、自宅アパートに戻るが、郵便受けから新聞を抜いた瞬間、爆発。部屋は大破する。
新聞を動かして爆発ってどんな発火装置なんだろう。構造を知りたい。
死ぬどころか遺体が消し飛んでもおかしくない大爆発であったが、重傷ながらも大輔は生きていた。
くるみが病院に駆けつけると、爆発現場に燃えないよう残されていた脅迫状を受け取る。
燃える云々以前に、紙が四散しそうな爆発だったけど
ともかく、手紙によると「明日の12時に晴海の倉庫に一人で来い」と記されていた。
だったら、余計こんなの現場に残しちゃだめである。気づかないリスクだってあるんだから。
というか、伝わりにくい文面である。「明日」ではなく「●月●日」、12時ではなく「AM0時」としないと正確な日時を伝えたとは言い難い。
犯人、どうも手紙の出し方があまり上手くないらしい。
翌朝、くるみは再度伊庭を訪ね、協力を要請。くるみの父を知っているのか、血は争えないと苦笑しながらも伊庭はこれを承諾した。

時間がなく焦るくるみに、伊庭は脅迫状から恨みは厳密にはくるみではなく、亡父によるものと判断。
コンピューターから父の捜査履歴を調べ始める。
かつてないほど真っ当な判断力を持つ人ここにあり、である。
今の音羽署には、そこまでの判断能力を持つ人間はいない。
やがて白神達馬という元傭兵を発見。
逮捕容疑はコンビニ強盗らしい。大仰な履歴の割に、コンビニ強盗とは何かせこいな
達馬は、父に逮捕され、その取調べ中に自殺とある。
死者の履歴では参考にならないと首を傾げるくるみだが、その実弟である白神道馬が同様に傭兵であることを突き止める。
どうやらこの道馬が一連の犯行に関わっている可能性が高いと、伊庭は結論付けた。
この人、捜査一課に行ったほうがいいと思う。少なくとも音羽署の面々よりは役に立ちそうだ
伊庭は道馬の傭兵歴から、相当に危険な人物と判断するが、くるみは引き下がらない。
伊庭の猛特訓が始まった。柔道場で投げ飛ばされ、射撃場で叱咤され、さらにはマーシャルアーツらしきものまで叩き込まれている。
どれかに絞った方がいいと思うのは気のせいだろうか?
というか、くるみの射撃術をわずか数時間で矯正できたんだ。すごいな伊庭さん。
くるみは訓練を終え、入院中の大輔を見舞う。
大輔は包帯だらけではあったが、意識もあり、まんがすら読めている。ノリ軽いなぁ。
とりあえずは、無事を見て安堵したくるみは、病院を去りながら白神道馬を倒す決意を新たにする。
指定された倉庫へ迷彩服に身を固めて訪れたくるみ。
人気のない大きな倉庫に入ると、いきなり入ってきた扉が閉められ、閉じ込められた。
暗闇から殺気を感じたくるみは、辛うじて身をかわすが、殺気は増えて立て続けに襲ってくる。
どうやら複数いるらしい。
迷彩服は切り裂かれ(もろいな)、いきなりピンチに陥るくるみ。
伊庭の教えを思い出しながら、落ち着きを取り戻しつつ、銃を発砲すると相手は倒れた。
ライトを当てるとそれはドーベルマンだった。ライトあるなら最初から点けろと思うのは大人気ないんだろうか
そこへ「日本の警察もなかなかやる」と大柄な男が奥から姿を現す。
その男こそ白神道馬だった。見る限り単独行動らしい。
ということは、先ほど倉庫の扉を閉めてくるみを閉じ込め、急いで裏手の別の入り口からから戻って登場したのだろう。
カッコつけるには涙ぐましい努力も必要である。

白神は「尊敬する兄はお前の父に殺された、だからお前ら父子に復讐する」と無茶苦茶な理不尽を告げる。
白神が指示すると、残りの犬がくるみに襲い掛かる。「喉笛を噛み切れ」と高笑いする白神。
辛うじて催涙銃でこれを追い払うと、白神は銃を取り出しくるみへ突きつける。
だが催涙銃とは別に持参した本物の拳銃は離れたところに落とし、応戦できない。手を伸ばそうとすると白神が発砲、くるみは手に猛烈な痺れを受ける。
よく痺れだけで済んだなぁ…そして対抗する武器は手元の催涙銃でもいいじゃんと思うのは気のせいだろうか?
(とりあえず)進退窮まったくるみは、催涙銃を白神に投げつける。
白神はさすがに難なくかわすが、くるみの真の狙いは背後の裸電球だった。
電球が破壊され、再び倉庫内は暗闇に包まれる。
この際、いつ照明点けたなどと言ってる場合ではないし、電球ひとつ壊したくらいで真っ暗闇になる倉庫ってどんなの?などと思ってる場合でもない。
ともかく、この一瞬の隙を突いて逃げ出したくるみだったが、暗闇からでも白神は正確無比にくるみの位置を暗視スコープで捉え、発砲してくる。
辛うじて厚い扉のある一室に逃げ込んだくるみ。内側からバリケードを張り、容易に入れないよう細工する。
ようやく一息ついたくるみは、持参したサバイバルナイフの柄に隠していた小道具群からマッチを取り出し、たいまつを作る。
照明ないんかい
窓もなく、扉以外には出入口はない。あるのは壁面に据えつけられた巨大な鏡だけだった。
何気なくその鏡を見ていると胸キュンが作動。厳密には鏡にではなく、鏡の向こう側にある気配かららしい。
倉庫入った時は胸キュン反応しなかったのにね。もはや胸キュンがトラップセンサー化している。
狙撃された時も反応してなかったな。そーいやぁ…
危険察知できてもこうもブレがあるんじゃ使えないなぁ…
ま、細かい(?)ことはさておき、危険を感じた直後、鏡面が突然溶け始め、やがて大きな穴が開き火柱があがる。
白神が鏡面の裏から火炎放射器で攻撃してきたのだった。
え~?ということは、鏡の裏は空洞だったってこと?いくらなんでも壁ごと焼き開くなんて無理でしょ。
掛け軸の裏に抜け穴がある忍者屋敷かここは
ま、いいか…もう。ともかくも火柱をかわしたくるみだったが、迷彩服は焼け落ち、身に纏うのはパンティだけになってしまった。丈夫っすね、パンティ。
溶け落ちた穴から白神が姿を見せ「ゲームはこれからだ」とくるみに告げる。
01-29-1 Blog
ごめん、個人的にはこの絵(左)が面白すぎて…

【今回の犯人】
白神道馬
【変装中】
01-29-2 Blog

【変装解除】
01-29-3 Blog


【レビューという名のツッコミ】
皇くるみ最後の事件。
あ、約15年後に復活するから厳密には最後の事件ではないのか…ほぼ同時期に続編(?)もスタートしますしね。
で、何の因果か、くるみの父が逮捕した容疑者の身内が復讐してきます。
迷惑な話だなぁ…
あまりにも話数が多いので今回に限り話を二分割にしました。
でも文量的には、序盤の前後編とそんなに変わらなかったりします。内容の濃い薄いではなく、ここ数話に関しては、実は物理的な理由だったりします(遠い目)。気づかれましたか?
本編のツッコミはまた後編で。

胸キュン刑事第28回(第48、49回)

深夜エレベーターの悪魔
暗闇の大逆転!

高級マンションである「講談タイガースマンション」のエレベーターは、夜に女性が独りでエレベーターに乗ると決まって何者かに襲撃されていた。
エレベーターが昇降中に、いつの間にか背後に不審者が立っていて、服を引き裂かれ、暴力を振るわれるのは共通している。
重要参考人となったのは管理人の加藤嘉作。犯行時刻にエレベーターの機械室に出入りする姿が目撃されており、唯一の容疑者だった。
だが、75歳という年齢もあり、とても力ずくの行為に出るようには見えず、また指紋も不一致だったため、音羽署もとりあえず帰宅させることにした。
その際、加藤老人に触れたくるみは、胸キュンを感じる。
年齢と人柄からとても犯罪に手を染めるようには思えなかったが、調査が必要と判断する。
その後も同様の事件が同じマンションで頻発。全ての部屋を捜索させて欲しいとくるみはマンション運営会社と交渉するが、会社は風評被害を恐れてか、これを拒絶する。
いや、もう充分すぎるほど悪評立ってると思うけど…週刊誌や新聞を賑わせてるみたいだし。
諦めきれないくるみは、掃除のおばちゃんに変装し(よく似合ってる)、警備員の目をかいくぐり敷地内に潜入。ザルだなぁ…
現場のエレベーターに乗り込むくるみ。初めて目にするらしい。事件担当が現場を知らないんだ。そもそも本当にここ、音羽署の管轄なのか?
そこへマンションの住人がくるみを本物の清掃員と思い「エレベーター内に動物の毛が落ちているからちゃんと掃除するように」と注文をつけてきた。
確かに赤みがかった体毛が落ちている。外国人かと思ったが、居住者の外国人に赤毛はいない。
被害者はほとんど引っ越してしまい、残っているのは一人だけ。
事件のことを思い出したくないと嫌がるその一人に、くるみは昼夜問わず猛烈なドア叩きで証言を引き出す
引っ越した住人に聞きに行ったほうが早いと思うが…というか悪質だろこれ。でも正義の名の下にはやむをえないのであるっ
そしてついに諦めたのか、その女性はドアを開き、襲われた時のことを証言する。
それによるとエレベーターが暗くなり、2メートルの大男に襲われたという。加藤老人との風貌は一致しない。
そこでくるみは自身が囮になろうと、金髪美女に扮し、マンションに乗り込む。
この扮装の前に、警備員もあっさりスルー。怪しいことこの上ないんだけど。
犯行が起こるのは、0時半~1時半。
0時45分、エレベーターに単身で乗り込み、犯行現場とされる7階でドアが開く。
なんの反応もないので、諦めかけたくるみだったが、ドアが閉まると背後にいつの間にか照明が消え、巨漢が立っていた。
服を引き裂き、くるみを撫で回されるが、不思議なことに犯人には胸キュンしない。
ベタベタとしばらくくるみを触っていた犯人だったが、突然怒り出し、くるみを床に叩き付ける。
意識を失ったくるみが目覚めるとそこは病院だった。駆けつけた大輔丸山課長によると加藤管理人が発見し通報してくれたらしい。
結局大きな収穫もなく、事件は振り出しに戻ってしまった。
すると病室の外が妙に騒がしい。
くるみが起き上がってみると、どうやら病院に犬が紛れ込んできたらしい。
大輔が捕まえると、入院患者の少女の飼い犬だという。
この犬は自宅から20キロもの道のりを少女の臭いを辿って、時々病院に来るらしい。
ふとくるみは何かを思いつき、過去の居住者全員を再度リストアップ。
さらに7階の住人で海外航路の船乗りの妻を探し出した。
再度事件現場のエレベーター前…
心配する大輔をよそにくるみはエレベーターにまた単身で乗り込む。
7階で扉が閉まると、前回同様照明が消え、天井の非常口から巨漢が現れた。
必死で相手をなだめるが、逆上させてしまった。
身を案じた大輔も非常口から室内に飛び込んできた。この際どうやって回り込んだかは問うている場合ではない。
だが犯人はすさまじい腕力で大輔をなぎ払い、歯が立たない。
その間、くるみは急ぎ非常電話をコールすると、電話口から「やめなさいゴロー」と呼びかける女性の声がし、犯人はそれに反応して動きを止めた。
直後にエレベーターのドアが開き、大輔は犯人を見たが、なんとそれはオランウータンだった。
エレベーター前では丸山課長に伴われた加藤管理人と非常電話で呼びかけた女性、高田みゆきがいた。
この女性がオランウータン、ゴローの飼い主だという。
彼女が告白するには、夫が5年前オランウータンの子をもらってきたがやがて大きくなり、満足な世話ができず、引越しと同時にエレベーターの機械室に置き去りにしたという。
ちなみに機械室には檻が据付であったらしい。
取り残されたゴローは、加藤管理人が機械室でのエレベーター操作手順を記憶して、みゆきが仕事から帰宅する0時前後になると檻を抜け出し、照明など意のままに操作して彼女を探していたらしい。
加藤管理人は薄々ゴローが犯人であると気づいていたが、殺処分されるのではないかと不憫に思い言い出せず、それが胸キュンだったらしい。
みゆきはあらためてゴローを引き取ると申し出ると、課長は苦りきりながらも「死人も出てないから殺されることもあるまい、世話をすると約束するなら引き渡せるだろう」と告げた。
くるみが「飼い主のわがままさえなければこんな事件は起きなかったのに」と無理やりまとめ、事件は終結した。
01-28-1 Blog


【今回の犯人】
ゴロー(オランウータン)
【罪状】
障害、婦女暴行未遂(?)
【露見前】
01-28-2 Blog

【露見後】
01-28-3 Blog


【ことの元凶】
高田みゆき
01-28-4 Blog

こやつの罪状は国内法どころか、ワシントン条約にひっかかる気がする…



【レビューという名のツッコミ】
あーもう!!どっからツッコんだらいいんだか…もう箇条書き。
・オランウータンの子どもってそう簡単に連れて来れるの?
・育てられないからって捨ててくな、そんなもん
・大体機械室の据付の檻って何?誰の何の趣味なんだか
・加藤管理人のエレベーター点検操作を見て照明操作を理解したのはともかく、檻を抜ける理由がつかない
・というか、この飼い主夫妻…オランウータンを餓死させようとしてたろ、絶対、ひどい
・高田夫妻は、これだけ世間を騒がせれば、そのオランウータンが関与してることくらい察しがつくだろうに、名乗り出ないのも悪質
・加藤管理人も同様に知らん顔してたから、負けず劣らず悪質
・エレベーター近辺から異臭がしてたと思うけど…


ぜぇぜぇ…モデルはエドガー・アラン・ポーの名作モルグ街の殺人でしょうか。かけ離れた代物ですが。
収拾つかない分「しんなりオチ」で締めたのはある意味正解かも。

胸キュン刑事第27回(第46、47話)

雪まつりの恐怖
雪の中の賭け!!

北海道与良部町…
休暇を利用してくるみ大輔はこの町で催される雪まつりの見物に来ていた。
下着殺人以来のプライベートの行動である。それに比べりゃごく真っ当ともいえる。
大輔の後輩がこの町の警察に勤務していることもあり、特権で開催前の誰もいない会場を見て廻ることができた。
いくつもの雪像が立ち並び、感心しながらも、雪像をベタベタ触るマナーの悪いくるみ
その弾みだろうか、女神の雪像が割れる。
しかしその割れた雪像の中から全裸の女性が現れ、大騒ぎとなった。
おかげでくるみのマナーの悪さは棚上げである。ちっ。
その際、くるみは雪像にキラキラ光る妙な粉末を見つけていたが、それが何なのかは分からなかった。
若い被害者の女性は、酒井信子。3日前から行方不明となっていて、雪像が完成したのはその次の日らしい。
与良部町警察の署長は、この雪まつりは今年から町おこしとして、賞金1,000万円がかけられることになり、そのせいで制作グループ同士のいざこざが絶えないと漏らした。
被害者はそのグループでも優勝候補「椿グループ」の一員だったらしい。
24時間監視するのでこれ以上事態の悪化は防げるだろう締め括る署長の言葉にくるみは納得せず、一人で捜査を開始することにした。余計なお世話指数が高い気がする。
大輔はあくまでも管轄外だからとクチバシを挟むようなことはせず、これまた一人でススキノに行ってしまった。
ステキな夜をお過ごしになりに行かれたらしい
くるみは会場の図面から、高い壁と夜間封鎖などから、残る出入口は1つの通用門だけと狙いを絞る。
通用門にはカメラが設置され、24時間監視されている。酒井信子が出入する姿も映っていたらしい。
ふと門扉の脇を見ると、見るからに妙な雪像が拵えられている。
完成度は低く、作品としての価値は皆無だが、事件現場にあったのと同じ光る粉末が振り撒かれており、くるみは「不細工だなぁ」と言いながらも興味を示す。
すると「不細工は余計だ」と木の上から少年が抗議してきた。
この粉は与良部山でならどこでも取れる岩のかけらで、そんなこと知らないのはくるみのような観光客くらいだという。
くるみを観光客と見抜くとは、中々良い眼力の少年である。ついでにくるみをおばさん扱いするのもナイス
ともかく、詳しくは彼の父親の方が説明できるからと言われ、くるみは少年が住む与良部山中腹に向かうことにした。
そうとうな距離を登ってようやく見つけた山小屋。
そこに現れた熊のような大柄な男が少年の父親だった。
くるみを自宅に招き入れた父親は、くるみを女子大生と勘違いしたらしい。くるみもそれに乗じ、大学のミニコミ誌に雪像コンクールの話を載せたいのでインタビューしたいと出まかせを言う。
すると父親「それは町の観光課に聞けば…」ともっともな返事。
そこへ少年が父親の出版した写真集を持ってきた。写真家であるのが自慢らしい。
どうやら野生動物の撮影を中心に活躍しているらしく「けもの道に赤外線センサーを設置して自動撮影する」手法をとっているという。
聞けばコンクール会場にフェンスのない一角がある。
そこは人は全く往来せず、そばにもけもの道だけがあり、そこは監視カメラの死角となって会場に入れないこともないと判明した。
そこを利用すれば会場に入れるのか?とくるみが質問すると「地元の人間ですら知らない道だからとても通れるような代物ではない」と父親は否定する。
だが、消去法でそのけもの道以外考えられないとくるみは推理。
そのけもの道の赤外線センサーカメラはあるのかと質問するくるみに、父親は訝しがりながらも3日前の映像を収めたフィルムを貸してくれた。
警察署に戻って現像してみると、そのけもの道に人の足が写っていた。
ブーツしか写っていないが、大輔の後輩によれば「椿グループ」と対立している「松園グループ」のユニフォームらしい。
現場を押さえてやろうと意気込むくるみは、一人でけもの道を巡回する。
すると背後から突然クロロフォルムを嗅がされ、昏倒。
意識を取り戻すとそこは雪まつり会場。そして目の前にいたのは、あの写真家の父親だった。
彼が真犯人であると察したくるみに、彼は自分が与良部の生まれで、この自然豊かな山々を愛していること。だがそれが近年の開発により破壊されていることに怒りを覚えていることを語る。
そしてその怒りの矛先を、町の発展の象徴である雪像コンテストに向け、これをなんとしても失敗させようと目論んでいたのだった。
彼はくるみを雪の中に埋め込んだ少女の雪像を作り上げた。
椿グループのライオン像と並んでいるので「ライオンと少女」らしい。
このおっさん、自然保護活動で頭がいっぱいなのか、勝手に作品増やしたら、不審に思われるとかいう思慮はないようだ
それにしても、僅かな時間で大した腕前である。ガチでコンテスト出るとか選択肢はなかったのだろうか?
優勝賞金で自然保護活動とか。
そこにスプリンクラーが雪像をより強固にするため水を降らせる。
明け方の冷え込みも加わり、くるみを包む雪は強固な氷と化してしまい、脱出は不可能となった。
せめて美しい与良部の夜明けを見ながら死んでいくがいいと、訳の分からない捨て台詞とともに彼は立ち去った。
郷土愛もここまでくれば病気である。
直後に彼の息子がくるみが閉じ込められた像に駆け寄ってきた。
一体何時なんだろう?子どもは家で寝ている時間だろうに。
少年はくるみを助けようと像を叩き割ろうとするが、凍て付いた氷の前に歯が立たない。
辛うじて会話はできるので、くるみは少年に岩のかけらを集め、さらに何かを頼んだ。
いや、人呼ぼうよ。そこはさ。
夜明けとともに雪まつりが始まった。
コンテストを控えた椿グループのメンバーの前に例の少年が現れ「この粉末を飾るときれいだ」とそそのかす。
まんざらでもないと思った椿グループは、言われるがままに粉を雪像に振りかけた。
そして少年はすぐに大輔を探し出す。
どうやってこの人物が大輔と判ったのかは、ナゾである
観光客も大勢いるから、余所者だらけだったはずだし…
とにかく彼は大輔にくるみのスプリンクラーを作動させるよう伝言を伝える。
いや、だからさ、そこは救出を依頼しようよ、普通に。なんだろうこの暢気さ。舞台が田舎だからだろうか?そんなわけないと思うが。
ともかくスプリンクラーを作動させると、雪上に水が降り注がれ、会場はパニックになる。
同時に「ライオンと少女」にかけられた岩の粉が水に化学反応を起こし、熱を発散する。
岩のかけらの正体は石灰岩だった。その熱で一気に氷を溶かし、脱出したくるみ。
父親は現場から逃れようとしたが、息子の顔を見て足を止めてしまい、取り押さえられた。
大輔が締め括る。
「自然保護は大事だが、やり方を間違えたんだ…」
01-27-1 Blog


【今回の犯人】
氏名不詳(与良部出身、写真家、エコテロリスト)
【露見前】
01-27-2 Blog

【露見後】
01-27-3 Blog


【レビューという名のツッコミ】
はい、今回も「しんなりオチ」です。自然は大切にしませぅ。
それより、けもの道に写り込んでいた「松園グループ」の足はどうなったんでしょう?
人が来ないポイントに現れる以上、何もなかったではあんまりな気が…
特筆すべきは、今回の関係者が被害者以外全員氏名不詳なところ。なんでそんなことになったんだろう?
おかげで呼び名を書きにくいこと。作中でも既に顔見知りとなった犯人の息子を「ぼうや…」なんて呼んでるくらいです。実生活であまり使わない呼び名ですね。
余談ですが、被害者「さかいのぶこ」って一見平凡な名前ですが、第25回の犯人、沖元康樹同様にこれもあの薬物タレントのアナグラムなんでしょうか?時期的には一致してる気がします。
あ~やっと5巻も終わり。ラストスパートです。

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